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2016年11月

2016年11月30日 (水)

「枯葉」から「枯葉」への一日

午後遅くの講義のため出講。「翻訳文学」の授業この日はシャンソンの翻訳について。季節柄、「枯葉」と「雪が降る」にしました。名曲中の名曲ですが、どうやら若い子たちにはぴんと来ないようですね。世代間ギャップをつくづく感じる近年ですが、それでも伝えるべきことは伝えないと。とにかく無事に終了。
授業の後は、ちょっと厄介な教務の仕事。けっこう時間がかかりました。途中で一段落にして帰宅。残りは翌日にします。とっぷりと暮れた秋の夕刻、7時前に帰宅しました。
夜はあれこれメールの返信など。詩集を一冊読み始めましたが、途中で時間切れです。
深夜ワインはマイルスとキャノンボール他の演奏で「枯葉」。南仏のシラーを飲みながら。そろそろエアコンを使い始めている羽曳野丘陵です。

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2016年11月29日 (火)

マスクとベルガマスク フォーレとアーン

一日中フランス歌曲の歌詞対訳の推敲と確認作業。一週間ほど前に一通りできていたのですが、とにかく対訳というのは気を使います。特に歌曲の場合、元の詩を変形したり省略したりということもしばしばあるので、楽譜を見たり、実際に音楽を聴いたりしながら確認します。もちろん、訳詞のリズムやイメージも何度となく確認、微調整。あれやこれやでとにかく終わりました。12月10日、京都文化博物館でのコンサート。詳細は写真を御覧ください。今回は「マスクとベルガマスク フォーレとアーン」と題して、アーンの歌曲14曲とフォーレの9曲。さらに、ピアノ連弾など器楽曲も入ります。なかなか楽しそうです。フォーレはもちろんですが、アーンの良さがあらためて分かります。さきほど、主宰の美山先生にメールでpdf送稿。終わりました。
さて、今週の業務はまたいろいろ立て込んでいます。ひとまず火曜日は講義を一つだけですが、その後に教務関連の業務があって、油断できません。年末近し、というところ。
深夜ワインは南仏のシラーを飲みながらバッハのチェロを聴いています。カザルス。晩秋の夜によく合います。そんな秋深し、冬近し、の羽曳野丘陵です。

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2016年11月28日 (月)

京都フランス歌曲協会のコンサートのおしらせ

京都フランス歌曲協会のコンサート「マスクとベルガマスク アーンとフォーレ」が12月10日、京都文化博物館で行われます。歌詞対訳を山田が担当。詳細はこちら。
http://yamadakenji.la.coocan.jp/20161210.jpg

フォーレ歌曲集(9)

パヴァーヌ

ロベール・ド・モンテスキュー/ガブリエル・フォーレ


ランドルよ!ティルシスよ!そして我らの勝利者たちよ!

ミルティルよ!リデよ!我らの心の女王よたちよ!

奴らのなんという挑発!いつもなんという傲慢!

我らの運命と生活を支配するなんという僭越!

気をつけろ!分別をわきまえろ!

おお忌まわしい侮蔑!進行は緩まない!

そして破滅は確実!我らは必ず奴らを黙らせてやる!

我らはもうすぐ奴らの下僕にされる!なんと醜い奴ら!愛しい面差し!

なんと狂った奴ら!

ランドルよ!ティルシスよ!そして我らの勝利者たちよ!

ミルティルよ!リデよ!我らの心の女王よたちよ!

そしていつも同じ、いつもこんなふう!

愛し合う!憎み合う!その恋を呪う!

愛し合う!憎み合う!その恋を呪う!

さらばミルティルよ!エグレよ!クロエよ!ふざけた悪魔たちよ!

いざさらば、そしてご機嫌よう、我らの心の暴君たちよ!

そしてご機嫌よう!

フォーレ歌曲集(8)

月の光

ポール・ヴェルレーヌ/ガブリエル・フォーレ

あなたの魂は洗練された風景画、

その引き立て役、マスクとベルガマスクが

リュートを弾いたり踊ったり、でも何やら

悲しそう、その風変わりな仮装の陰では。

 

口をそろえて短調で歌う

愛の勝利と日和見生活、

だが幸せを信じてはいない様子、

彼らの歌は月の光に溶けてゆく。

 

悲しくも美しい、静かな月の光に、

鳥たちは木の間に夢心地、

噴水は恍惚に啜り泣き、

大理石に囲まれ細く高く噴き上げる噴水。 

フォーレ歌曲集(7)

いちばんやさしい道

アルマン・シルヴェストル/ガブリエル・フォーレ

僕の歩みにとっていちばんやさしい道
それは僕の美女の戸口へと続く道だ、
彼女は僕の思い通りにはならないが、
明日もまたここを通りたい。

今はジャスミンの花盛り、
新しい季節だ、
彼女は僕に残酷だが
僕はそこに行こう、花を摘みに。

彼女の冷たい心に触れるために
僕はこの残酷な苦しみを歌うのだ、
彼女は僕の思い通りにはならないが、
ここは僕にとっていちばんやさしい道。

フォーレ歌曲集(6)

マドリガル

アルマン・シルヴェストル

ガブリエル・フォーレ

(男声)

つれない人たちは、情け容赦なく、
我らの苦しみをあざけり笑う、
愛しなさい!愛されている時に愛しなさい!

 

(女声)
あなた方を疑わない恩知らずな人たち、
あなた方の足跡の上に咲く夢、
愛しなさい!愛されている時に愛しなさい!

 

(男声)
おお、つれない美女たちよ、
愛する日々は数えるほどであることを知りなさい。
愛しなさい!愛されている時に愛しなさい!

 

(女声)
移り気な恋人たちよ、

愛する時間は一瞬であると知りなさい。

愛しなさい!愛されている時に愛しなさい!

 

(全員)
同じ運命が我らにつきまとい
我らの熱中も同じこと。
我らから逃げ去るのは愛する人、
我らが愛するのは逃げ去る人!

フォーレ歌曲集(5)

ヴェネツィアの五つの歌曲

ポール・ヴェルレーヌ

ガブリエル・フォーレ

(5)クリメーヌに

 

不思議な舟歌、
言葉なき恋歌、
恋人よ、君の瞳は
青空の色だから、

君の声は奇妙に

僕の理性の

地平を乱し

かき回すようだから、


比類のない香りは

君の白鳥の白さなのだから、

けがれのない

君の匂いなのだから、

 

ああ!君のすべてが、

心に沁みる音楽が、

今な亡い天使たちの後光が、

音と香りが  

やさしい拍子に乗りながら
互いに交響しながら

繊細な僕の心を誘った、
永遠にかくあれかし!

フォーレ歌曲集(4)

ヴェネツィアの五つの歌曲

ポール・ヴェルレーヌ

ガブリエル・フォーレ

(4)夢心地

 

やるせなく夢心地、

ぐったりと恋心地、

森のおののきは

そよ風の抱擁のせい、

灰色の梢の方に、

ささやかな声の合唱が。

 

おお、ささやかで爽やかなささやき!

鳥のさえずりと風のざわめき、

まるでやさしい叫び声、

揺れ動く草が息絶えるときの……

きみは言うだろう、 渦巻く水底の、

音もなく転がる小石のようだね。

 

嘆き悲しむこの魂は、

まどろみながらの啜り泣きは、

これこそぼくらの魂だね、

ぼくの、ほら、そしてきみの、

魂から立ちのぼるつつましい祈りの歌の

この暖かい夕べに低くささやく声だよね?

フォーレ歌曲集(3)

ヴェネツィアの五つの歌曲

ポール・ヴェルレーヌ

ガブリエル・フォーレ



(3)グリーン

 

ごらん、果物に花に木の葉に小枝、

それにほら、あなたのためにだけ脈打っているぼくの心。

引き裂かないでおくれ、あなたの白い手で。

美しいあなたの目にこの慎ましい贈り物が心地よいことを。

 

ぼくは来た、朝露にぐっしょり濡れて、

朝風が吹いてぼくの額を凍らせてしまって。

どうか疲れたぼくをあなたの足下に休ませ、

身を癒す美しい時を夢みさせておくれ。

 

あなたの若い胸にぼくの頭を遊ばせておくれ、

先程のあなたのキスがまだ鳴り止まないので。

そして良き嵐からぼくの頭を落ち着かせておくれ、

あなたが休んでいるうちに少し眠らせておくれ。 

フォーレ歌曲集(2)

ヴェネツィアの五つの歌曲

ポール・ヴェルレーヌ

ガブリエル・フォーレ

(2)ひそやかに

 

ひそやかに、くらがりで、

高い梢の射す陰で、

ふたりの愛に注ぎ込もう、

この深い静寂を。

 

溶けてしまおう、ふたりの心も魂も、

うっとりとした感覚も。

松と山桃の醸し出す

ぼんやりけだるい風情の中で。

 

眼を半ば閉じておくれ、

胸に腕を合わせておくれ、

そのまどろんだ心のまま、

何も思わずそのままで、ずっと。

 

ふたりの心を委ねよう、

やさしくゆするそよ風に、

きみの足もとに吹いて来て

褐色の芝草の波をたてる風に。

 

やがて夕べが厳かに、

黒い樫から降りて来て、

望みなきふたりの声を

ナイチンゲールが歌うだろう。

フォーレ歌曲集(1)

ヴェネツィアの五つの歌曲

ポール・ヴェルレーヌ

ガブリエル・フォーレ

(1)マンドリン

 

セレナード奏でる男たち

耳傾ける美女たちが

月並みな言葉を交わす宵、

風が歌ってる梢の下。

 

あれはチルシス、あれはアマント、

あれはまた永久の青年クリタンドル、

あれはダミス、つれない女たちに捧げんと

甘い歌の数々をつくってる。

 

彼らの絹地の短い上着と

彼女らの裾をひく長い衣装が、

その優雅、その歓喜と

それにその柔らかく青い影が、

 

渦を巻いて恍惚にひたる、

薔薇色と灰色の月光を浴びて。

そこにマンドリンが鳴り響く、

微風ざわめくただ中で。

補修工事と現代詩年鑑

マンションの補修工事についての説明会があったので参加しました。150世帯の大きなマンションですから、参加者も多く、集会場が満杯状態。管理会社と施工会社の説明にみなさん耳を澄ましています。かなり大規模な工事なので、5ヶ月ほどかかります。その間の諸注意、特に防犯体制など。いろいろ説明を聴いて納得。これなら大丈夫だな、と思ったことでした。1時間半ほどで終了。さらにその後、玄関扉の取替の説明があって、これは別の業者さんとのことでしたが、そこで退席しました。外壁塗装などでしばらくマンションに足場が組まれてシートで覆われるのですが、これはこれで初めての体験なので楽しいかな、とも思います。不便も強いられることですが、それはそれ。詩のネタになるかもしれないし。
「現代詩手帖」の年鑑号が出ました。今回は「中堅男性詩人」の作品について展望を書いています。取り上げた詩集は35冊。本当はもっと取り上げたかったのですが、至福、じゃなくて私服、でもなくて紙幅の都合でやむを得ないところ。年間に2冊出した詩人が5人もいたのには驚きました。他に、アンケートは例年通り。詩アンソロジーには詩集『月光の背中』から巻頭作「古代への年賀状」を掲載して頂きました。アンケートでは、『月光の背中』を3人の方が、『詩と詩論2010-2015』を3人の方が、ほかに単体で詩「南の電柱」を、また詩誌「カルテット」を、それぞれ一人の方が取り上げてくださいました。ありがたいことです。
アーンの歌曲集は「14」までブログに掲載。これで今回は全部です。引き続き「フォーレ歌曲集」を更新します。こちらは全9篇。
深夜ワインは南仏の「松並木」を飲みながらバッハのリュート曲を聴いています。雨模様の羽曳野丘陵には詩の気配が漂っています。

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2016年11月27日 (日)

アーン歌曲集(14)

優しき歌(「灰色の歌」より)

ポール・ヴェルレーヌ

レイナルド・アーン

辛い試練はもう終わるのだ。
我が心よ、未来にほほ笑むのだ!

終わったのだ、不安の日々は、
涙が出るほど悲しかった!

僕は苦い言葉を飲み込んで
追い払ったのだ、暗い幻想をね!

僕の目は彼女を見ることができなかった、
つらい義務のためにだ、

僕の耳は聞きたくてたまらなかった、
彼女の優しい言葉の金の響きが、

僕の存在と僕の愛のすべてが
歓呼しているのはこの祝福すべき日だ、

僕の唯一の夢で僕の唯一の想いが、
婚約者が僕の元に戻ってくるのだ!

アーン歌曲集(13)

妙なる時(「灰色の歌」より)

ポール・ヴェルレーヌ

レイナルド・アーン

白い月が

森を照らす。

すべての枝から

声がもれる

梢の下……

 

おお恋人よ。

 

池の深い

鏡に映った

影は黒い

柳のものだ。

風が泣いている……

 

今こそ夢みよう。

 

広く優しく

やすらぎが

降ってくるよう、

天空から

虹色に染まり……

 

今こそ妙なる時。

アーン歌曲集(12)

ひそやかに(「灰色の歌」より)

ポール・ヴェルレーヌ

レイナルド・アーン

ひそやかに、くらがりで、

高い梢の射す陰で、

ふたりの愛に注ぎ込もう、

この深い静寂を。

 

溶けてしまおう、ふたりの心も魂も、

うっとりとした感覚も。

松と山桃の醸し出す

ぼんやりけだるい風情の中で。

 

眼を半ば閉じておくれ、

胸に腕を合わせておくれ、

そのまどろんだ心のまま、

何も思わずそのままで、ずっと。

 

ふたりの心を委ねよう、

やさしくゆするそよ風に、

きみの足もとに吹いて来て

褐色の芝草の波をたてる風に。

 

やがて夕べが厳かに、

黒い樫から降りて来て、

望みなきふたりの声を

ナイチンゲールが歌うだろう。

アーン歌曲集(11)

二人とも(「灰色の歌」より)

ポール・ヴェルレーヌ

レイナルド・アーン

夏の明るい日に、

大いなる太陽は、ぼくの歓びに味方して、

繻子と絹のあいだで輝かせるでしょう

愛しいあなたの美しさを、さらに。

 

真っ青な空は、高い天幕のように、

豪奢にふるえ長い襞をつくって

ぼくら二人の額を青く染め、

幸福な感動と期待とで満たし、

 

夕暮れ時になると、大気は甘くなり

愛撫し戯れるのは、あなたのヴェールの下、

そして星たちのおだやかな眼差しは

やさしく微笑むでしょう、ぼくら夫婦に。

我が岸に能因いうの錦川

ひさしぶりに俳回文日詩です。

オフの土曜日で奈良の竜田川に紅葉狩りに行きました。在原業平の歌で有名な古代からの紅葉の名所です。二年ぶり。前回は立田大橋の北側をまわったので、今回は南側。紅葉まつりをしていたようで(夕方でもう店じまい)かなりの人がいました。今年の紅葉はどうも色づきが悪いようです。上の方は枯れていて真ん中は赤色、下の方はまだ緑のままです。こういうグラデーションもまあ悪くはないのですが。錦繍とはいえません。しばらく歩いていくと三室山。山といっても小高い丘程度なので登ることにしました。麓に歌碑があります。在原業平の歌と並んで能因法師の歌も。「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」いい歌ですね。この頃にもう紅葉を錦に喩える語法があったわけです。きっと我が岸を見て能因法師は錦川と呼んだのでしょうね。わがきしに のういんいうの にしきがわ。できました。
三室山から引き返して、途中で信貴山が見えました。普段玄関先から見ているのと反対の方角から。この角度だとまるで二上山のようです。初めてこれを見た時に二上山だと錯覚したほど。そこからさらに徒歩7分ほどで龍田神社です。ここは社も立派ですが、樹齢千年以上と思われるクスノキがあって、「楠木神社」ということでご神体になっています。いかに古い神社かがうかがわれます。夕暮れ時になって再び竜田川に行きましたが、もう暗くてわかりません。諦めてバスで王寺駅まで。バス停の前に介護用品の店があって、名前が「いかりとんぼ」ユニークな名前ですね。看板に錨と蜻蛉を図案化したロゴがありました。なるほど。介護の語彙なのですね。思わず「そうか Bon」と呟きました。で、

「いかりとんぼ介護の語彙かBonと理解」

俳回文日詩本日二つめです。はい。
駅前のスーパーで竜田揚げを買って帰りました。美味。さすがに本場の竜田揚げ。そんな紅葉の一日でした。
深夜ワインはバッハのリュート曲を聞きながらスペインの赤。美味です。Bon。そんな晩秋の羽曳野俳回文詩人。

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2016年11月26日 (土)

アーン歌曲集(10)

雅な宴

ポール・ヴェルレーヌ/レイナルド・アーン

 

セレナード奏でる男たち

耳傾ける美女たちが

月並みな言葉を交わす宵、

風が歌ってる梢の下。

 

あれはチルシス、あれはアマント、

あれはまた永久の青年クリタンドル、

あれはダミス、つれない女たちに捧げんと

甘い歌の数々をつくってる。

 

彼らの絹地の短い上着と

彼女らの裾をひく長い衣装が、

その優雅、その歓喜と

それにその柔らかく青い影が、

 

渦を巻いて恍惚にひたる、

薔薇色と灰色の月光を浴びて。

そこにマンドリンが鳴り響く、

微風ざわめくただ中で。

アーン歌曲集(9)

アントワーヌ・ヴァトー

(「画家と音楽家たちの肖像」より)

マルセル・プルースト/レイナルド・アーン

夕暮れは木々とすべての顔に隈取をつけ、

青いマントを身に着け、不確かな仮面をかぶり、

接吻の亡骸が疲れた口にまわりにあって……

虚空もやさしくなって、ごく近いものも遠くに。

 

仮面をつけた者が別の憂鬱の彼方、

恋の身振りをするが、それは偽りで、悲しくも魅力的だ。

詩人の気まぐれか――それとも恋する者の奥の手か、

愛に必要なのは巧みにそれを飾ることだ――

ここにあるのは船、宴、静寂そして音楽だ。

ようやく週末

前日に続き別の会議のため昼休みにタクシー出勤。図書委員会です。終了後、ゼミを二つやって終了。帰りはもう真っ暗。そんな季節ですね。
先週末は怒涛の二日間でしたから、その疲れがまだ残っているようです。水曜日は祝日でしたが、一日中翻訳の仕事をしていましたから、あまり休んだような気がしません。そういうわけでようやく一週間が終わりました。今週末は特に用事もないので、少しのんびりしたいと思っています。そういえば、いつの間にか紅葉も終わりかけています。毎年行っている延命寺も千年カエデも今年はもうだめでしょうね。山の方は諦めて、平地で紅葉の名所といえばどこだろう。と、しばらく考えて、結論が出ました。一年分の紅葉をまとめて見られる場所です。答えは明日の日記で。
深夜ワインはスペインの赤。音楽はバッハのリュート組曲。ひさしぶりに聴くリュートの音色ですが、やはりいいものです。古風で優雅で深々していて素朴で。北原白秋の詩みたいだ(どこが)。そんな秋深しの羽曳野丘陵です。

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2016年11月25日 (金)

アーン歌曲集(8)

テオドール・ド・バンヴィル/レイナルド・アーン

 

君を見つけた、春の笑みよ!

リラの花々が咲き誇っている。

恋人たちは、君を愛おしみつつ

波打つ髪をほどくのだよ。

 

黄金に輝く光の下の

古い蔦は枯れていく。

君を見つけた、春の笑みよ!

リラの花々が咲き誇っている。

 

池の畔で横になろう、

僕らの苦い痛みが癒やされるよう!

千の希望が養ってくれる、

僕らの心に感動と鼓動を。

君を見つけた、春の笑みよ!

アーン歌曲集(7)

リラの鶯

レオポルド・ドーファン

レイナルド・アーン

おお今年初めての鶯がやってきた、
リラの茂みの中、僕の窓辺に、
おまえの声はやさしいのですぐ分かる!
どんな歌声もおまえに似ていないから!

恋の絆に誠実で、
もっと歌え、神々しく小さなものよ!
おお今年初めての鶯がやってきた、
リラの茂みの中、僕の窓辺に!

夜も朝も、どれほど
お前の讃歌は僕の心に沁みることか!
こんなにも熱く、僕に甦らせるのだ、
過ぎ去った四月のこだまを、
おお今年初めての鶯がやってきた!

アーン歌曲集(6)

アンリ・ド・レニエ

レイナルド・アーン

君の純粋な笑いが、若く、優しく軽く、

 美しく花咲くために、

四月は果樹の新芽を緑に芽吹かせなければならぬ、

 夜明けの光よりもっと緑に、

 

微風は春を告げねばならぬ、

 そして最初のツバメは

鋭い飛行で池の葦をかすめ飛ばねばならぬ、

 その忠実な帰省者を映すのだ!

 

だが、こだまが君の笑いを真似しようが、

 一滴ずつ遠くの水で、

聞こえるだろう? 君の声に答え囁くのは

 泉のか弱い草花だ。

会議のち授業二つのち朗報

昼会議のためタクシー出勤。昼食に蕎麦を食べてからちょうど間に合いました。この日は次年度のカリキュラムと時間割についてなど。もうそんな季節なのですね(早すぎる気もしますが)。あれこれ相談してほぼ決定。
会議のあとは授業を二つ。疲れました。帰りにコーヒー豆を買って帰宅は6時頃。そこへメールで朗報です。刊行が遅れていた詩論エッセイ集『詩の翼』の目処がたったとのこと。12月刊行です。『対論2』(細見和之さんとの共著)『詩と詩論2010-2015』(評論)『月光の背中』(詩集)に続いて今年4冊目。年内に間に合ってよかった。これまでの単著としては最大380ページの大冊です。これまでの最高は最初の単著『ボードレール《パリの憂愁》論』で366ページ。今回の新刊本は過去30年の集大成でもあります。ちなみに前者は3800円(バブルのさなかで活版最後の時期でした)に対して、後者はその半分以下。内容についてはまた後日報告します。
夕方、授業を終えて6階の研究室にいたら、すごい夕景色でした。上空は厚い雲で西の方だけ晴れたので、光線が水平に延びてくるような感じでした。すかさず写メール。
深夜ワインはチリのメルロー。音楽は今夜もコルトレーン。マイ・フェイバリットです。そんな晩秋の羽曳野丘陵。

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2016年11月24日 (木)

アーン歌曲集(5)

景色

アンドレ・テュリエ

レイナルド・アーン

海のすぐ近く波のざわめきが聞こえるところに
人が寄り付かない秘密の場所を僕は知っている、
そこに君を連れて行きたい、秋の日に、
恋人よ、君を連れて行きたい。

樫の木々が泉を丸く囲んでいて、
まばらにぶなの木や無人の古い風車があり、
泉の澄んだ水が緑に反射するのは
水の精である君の目だ。

シジュウカラが朝、黄色の茂みの下に
やって来て、僕らのために歌い出すだろう、
海は、夜も昼も問わず、
僕らの愛撫に合わせるように
その低音を鳴らしに来るだろう!

アーン歌曲集(4)

白鳥

アルマン・ルノー

レイナルド・アーン

君の魂は愛があふれる湖で
僕の欲望は湖の白鳥……
ごらん白鳥が湖を漂って、
湖面に波を刻むのを……
冒険好きな旅人たちよ
白鳥は翼を広げて行く……
知らないことは何一つないよう、
青い波は緑の島々に打ち寄せる……
騒がしく仰々しく、彼らの中には
比類なく白い翼を持つものがいる、
芳香の中から生まれた欲望が、
ベンガルの陽射しの下にある!

別の者たち、黙した黒鳥は、
秘密的な雰囲気をまとっているように……
夜の間に生まれた欲望は
地上のすべてが眠る夜の間に……
この鳥たちは数かぎりなく
君の魂は孵化するのを見るのだ!
湖上ですでに何羽が孵ったか
そしてまだ何羽生まれるのか!
君の魂は愛があふれる湖で

僕の欲望は湖の白鳥……
ごらん、白鳥が湖を漂うのを、

ごらん!ごらん!ごらん!

ごらん、白鳥が僕の魂を巡るのを!

翻訳作業終了のち卒業制作

勤労感謝の日は一日中翻訳の仕事をしていました。仕事があることに感謝する日です。ありがたい。アーンとフォーレあわせて24篇。締め切りまでまだ日がありますから、少しずつ推敲します。その前に、ひとまず1篇ずつブログにアップ。何かお気づきの点があればお知らせください。
夜は、通信教育部の卒業制作のチェック。原稿用紙にして100枚ほどの小説です。気づいたところをメモしてメール返信。できました。
夕方、少しだけご近所散策に。しばらく目を離していた間にかなり紅葉が進んでいます。ラクウショウはまだまばらですが、モミジバフウはすっかり色づいて、そろそろ落葉かというところ。水辺のカモもずいぶん数が増えました。いよいよ晩秋ですね。
深夜ワインはチリのメルロー。接ぎ木をしていない「純木」で育てた葡萄を使用しているそうです。値段のわりには美味。チリもあなどれません。コルトレーンを聞きながら更け行く秋の夜の羽曳野詩人です。あ、そろそろ詩を書かないと。

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2016年11月23日 (水)

アーン歌曲集(3)


泉の精

アンリ・ド・レニエ

レイナルド・アーン

君の歩みが幸せな谷間へと君を導くのなら

そこで泉は葦の只中で呟くだろう、

思い出してごらん、旅人よ、その豊かな平和が

私の水の放つさわやかさのお陰であることを。

 

甘い花を開かせるのは水たちだ、

君の目に心地よい大木を緑に染めるのも。

もし、そのよく響く魂の傍で眠るなら、

君は見るだろう、そこに水の精が裸で君の足元にいるのを、

 

そこで祈るのだ。安心して君の道に戻るがいい、

満足するのだ、君を守ってくれた木陰に、

静寂に加わる旋律のざわめきに、
そして私の銀色の波から注がれた杯とに。

アーン歌曲集(2)

星のない夜

ヴィクトール・ユゴー

レイナルド・アーン

星のない夜には、
おいで、海の波に揺られに。
死のように、夜はヴェールに覆われ、
生のように、波はほろ苦い。

影と淵には神秘がある、
人間には計り知れないほど。
神が命じたのだ、黙っていろと。
すべてが語り出すその日まで。

無数のこの波たちの別の目が
海の深さを探ったが無駄だった。
別の目が影に満たされて
この深い空を見つめていた。

君も、夜の世界に頼んでごらん、
君の寂しい心に平穏を!
頼んでごらん一滴の雫をこの壷に!
頼んでごらん一曲の歌をこの演奏会に!

他の女たちの上を舞い、
君のかくも美しい眼を漂わせよう、
君の魂のある天上と
墓のある地上との間に!

レイナルド・アーン歌曲集(1)

クロリスに

テオフィル・ド・バンヴィル

レイナルド・アーン

本当に、クロリスよ、君が僕を愛しているのなら、
いや分かっている、君が僕をとても愛していることを。
王でさえあり得ないことだ、

僕ほどの幸福をもつことなど。


死など迷惑なこと、

わざわざやって来て僕の宝を

天上の至福に変えてしまうなど!


神の食べ物と呼ばれるものさえ

僕の空想には及ばないね、

それは君の瞳の恵みなのだよ。

講義のち通院のち歌曲翻訳

午後遅い時間の講義を一つ終えてから、電車で藤井寺へ移動。月に一度の定期診断とお薬です。最近クリニックが引っ越して、新しい医院には今回が初めて。かなり立派な建物で、気づいたのは診察室が二つあること。亡くなった院長が息子さんと一緒に働くために診察室も二つにしたのですね。その故院長の遺影が待合室に飾ってありました。現在は代診の先生。帰りに藤井寺駅前の酒屋さんに立ち寄って、帰宅は6時半でした。
夜は歌曲対訳の仕事の続き。いくつか翻訳して、残りはあと5篇。目処がついたところでここに公開していくつもりです。アーン歌曲集とフォーレ歌曲集。
今日(水曜)は勤労感謝の日ですが、引き続き翻訳の仕事。できれば残りを全部片付けて、それからゆったり推敲作業に入りたいもの。たぶん大丈夫です。締切は月末頃。
深夜ワインはフランスの赤ですが、地名を忘れました。音楽は聴いていません。さきほどまでアーンとフォーレをYouTubeで聴いていました。どれも良い曲ばかりです。そんな晩秋の羽曳野詩人です。

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2016年11月22日 (火)

自宅研修日はアーンとフォーレ

連日の重責の疲れで昼過ぎまで熟睡。起きてからもなかなか調子が出なかったのですが。午後遅くからようやくエンジンがかかってきたので、フランス歌曲の翻訳モードに入りました。今回はレオナルド・アーンとガブリエル・フォーレを特集します。全部で24曲(+器楽曲)。そのうち、半分ほどは拙訳がありました。残りの分を少しずつ訳していきます。この日は2篇を訳したので、残るはあと10篇。かなりの量です。
そんなわけで一日中部屋にこもっていましたが、夜が更けてから近所のスーパーに買い物に。タバコを買い忘れて再度今度はコンビニに。すぐ近くのコンビニが現在閉鎖中なので、ちょっと遠くまで(徒歩7分ぐらいかな)行かないといけません。ちょっと不便。近所のコンビニの再開を待ちわびる日々です。
深夜ワインはペイドックの赤。音楽は今夜もコルトレーン。すっかり定番の播州、じゃなくて晩秋の羽曳野詩人です。そろそろ詩も書かないと。

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2016年11月21日 (月)

谷川俊太郎のちアーン/フォーレ

娘の結婚式の翌日でやや疲れ気味ですが。関西詩人協会での講演のため、午後1時前に大阪桜ノ宮に到着。まだ時間があるのでホテルのカフェでカレーとコーヒーをいただいてから講演会場へ。谷川俊太郎の詩について50分ほどの話です。無事に時間通り終わって一安心。あとは朗読会や催しがあって、午後5時過ぎから懇親会です。旧知の人たちや初対面の人たちとあれこれ歓談。写真は余興に行われた出雲の神楽です。餅まきつき。たくさんのお餅をいただいて帰りました。帰宅は8時半。
一休みしてから、早速次のミッションにかかりました。京都フランス歌曲協会が12月10日に行うコンサート「アーンとフォーレ」の歌詞対訳の準備です。まずはテキストを入力しないといけないので、その作業から。次に、すでに拙訳のあるものは過去のデータからコピー&ペースト。ですが。作品名を見ていくと、拙訳のあるものは今回少なそうです。ということは、訳しおろしの必要なものが多くあるということ。これはちょっと時間がかかりそうです。無理のないように毎日少しずつやります。慣れているとはいえ、結構神経を使う作業です。
深夜ワインはペイドックの赤。音楽はコルトレーン。このところ定番です。ハードな週末を無事に終えてようやくくつろいでいる羽曳野詩人です。

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2016年11月20日 (日)

結婚の儀すべて終了

家族三人、12時半にタクシーで出発。住吉大社までは車で40分ほどです。早めに到着して、息子と近くのうどん屋さんで昼食。結婚式の行列は3時45分から。古い伝統のある第一本宮で挙式です。ほぼ1時間。その後、神館で披露宴。ここは築150年という建物で重要文化財だそうです。庭のクスノキは樹齢千年以上とのこと。大変な歴史ですね。
披露宴は、親族と友人たちだけということで、気楽な会だから新婦の父としてはにこにこしながらお酒を飲んでいたらいいのかなと思ったのですが。意外と忙しいものです。なんせ初体験ですから予想外でした。写真撮影があったり。テーブルの間を挨拶して廻ったり。お色直しの済んだ新婦のエスコートをしたり。あれこれ。あれこれ。いくつかサプライズもあって、驚いたり感激したり。いろいろあるものですね。新郎新婦からのプレゼントというのもあって、新婦の父がいただいたのは1985年のシャトー・マルゴー。自分が生まれた年のワインを贈り物にする、という趣向だそうです。
すでに1年以上前に入籍をしてボストンで10ヶ月を一緒に生活して今は横浜に新居を構えているのですが、それでも、こういうセレモニーは感慨のあるものです。かなりきました。はい。
ともあれすべて無事に終了して、11時前に帰宅。今日(日曜)は大阪桜ノ宮で関西詩人協会での講演があります。もう一度谷川モードに入って、早めに就寝の予定。
深夜ワインはマルゴー、ではなくてフランスのメルローを飲みながらデュプレのチェロを聴いています。披露宴の間にかかっていたBGMはすべてチェロ曲でした。新郎の好みだそうです。そんなことも思い起こしながらしみじみと秋の夜長の花嫁の父です。

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2016年11月19日 (土)

演習のち谷川モードのち新婦の父

金曜は午後の演習二つですが、体力節約のためタクシー出勤。この土日は気も張るし体力も要るイベントが続くので、そのための用心です。無事に授業を終えて真っ暗な中を帰宅。
夜は谷川俊太郎詩集を読んでいました。日曜の講演のためです。何を今更、という気もしますが、最後のシミュレーション。意外とこれが大事、というのは経験則。
深夜ワインはペイドックの赤。音楽はコルトレーンのサックス。今からしばらく谷川モードに浸って、早めに就寝するつもり。今日(土曜)はいよいよ娘の結婚式。わりと午後の遅い時間なので朝は楽ですが、いささか緊張気味です。まるで新婦の父みたいだ(新婦の父だってば)。ま、当然ながら、たのしくめでたくなごやかにするつもり。そんなわけでごく短めの深夜日記でした。

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2016年11月18日 (金)

会議のち授業のち鍋のちボージョレ・ヌーボー

昼会議のためタクシー出勤。ぎりぎりですが間に合いました。無事に終わって午後の授業も終わって早めに帰宅。家族四人で囲む最後の(結婚前のという意味です)晩ご飯はもちろん鍋。鍋。鍋。ちょっと豪華にタイおつくりと松茸ホイル焼きも加えて、結婚式当日の打ち合わせなどをしながら和やかに歓談。息子は自分の家に帰りました。
夜遅く、予約してあったボージョレ・ヌーボーが届いたので、早速あけて、今度は家族3人でいただきました。そうこうするうちに深夜。
深夜ワインはボージョレの続きを飲んでいます。音楽はありません。しみじみと愛の夜長の花嫁の父です。はい。

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2016年11月17日 (木)

バースデーディナーは定番で。

午後早くの講義を一つ終えて早めに帰宅。帰りがけに買い物をしました。この日は家人の誕生日なので、バースデーディナーの担当です。結婚式を間近に控えた娘も帰宅して、ひさびさに家族四人での晩ご飯。こうなれば定番のステーキディナーです。牛フィレ肉の和風きのこソースのニンジンと莢豌豆添え、コーンポタージュ、生ハムとサーモンとモッツァレラとトマトとレタスのカプレーゼ風サラダ。あとはバケットと赤ワイン。ケーキもしっかりいただきました。モンブラン。どれも美味でした。みなさんに喜んでいただけてうれしい。
日曜日の講演の準備もほぼ大丈夫。作成した配布用資料を担当者にメール送付して準備終了です。あとは頭の中でのシミュレーション。時間が50分と短いので、うまくまとまるかどうか。ま、なんとかなると思います。
深夜ワインはイタリアの赤。音楽はコルトレーンのサックスを聴いています。しみじみと深い秋の夜です。

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2016年11月16日 (水)

心の準備と頭の準備。

バス電車バスを乗り継いで(昼ごはんは古市駅近くの中華屋さんで)午後遅くの講義に出かけました。この日は絵本「オレゴンの旅」の後半部について。無事に終了して6時頃に帰宅。晩ご飯を食べながらサッカーの国際試合を見ていたら止まらなくなって、終了まで観戦。みなさんお疲れ様でした。
さて、娘の結婚式も近づいていますが、関西詩人協会での講演もその翌日に迫っています。結婚式に向けては花嫁の父としての心の準備。講演に向けては谷川俊太郎を語るための頭の準備が必要です。夜はせっせとそのための資料作り。今回は配布資料はなしで話をしようと思っていたのですが、作成してみると配布したくなりました。これはこれでかなり役に立つ、というか、谷川作品を読んでいくための指針として裕弘、じゃなくて有効では、と。近く担当者に相談してみます。
深夜ワインは南仏の赤の残りを飲みながらハイドンの弦楽四重奏を聴いています。「ひばり」は名曲ですね。なんとも言えない開放感と上昇感があります。さわやか。そんな晩秋深夜の羽曳野詩人です。

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2016年11月15日 (火)

関西詩人協会で「谷川俊太郎の世界」について講演します。

一日中部屋の整理。紙類をほぼ片付けて、そのまま勢いで本棚にも手を出しました。かなり大変。なんとか落ち着いたところで日が暮れました。つかれた。
夜はホームページの更新に手間取ってもう深夜です。どうしてもリンクがうまくいかないところがあって。これはまた後日。
ところで、次の日曜日(11月20日)午後1時より、関西詩人協会で講演をします。大阪リバーサイドホテル(環状線桜ノ宮駅徒歩3分)にて。詳細は画像をご覧ください。テーマは「谷川俊太郎の世界・その作品をめぐって」ということで、あまり難しい話はせずに、気楽な感じて語りたいと思います。関西詩人協会での講演は二度目で、前回は「ボードレールから中原中也へ、そして杉山平一」という欲張ったタイトルでした。杉山さんがご顕在で、ご本人の前でお話したのは汗顔ものでした。今回はもっとソフトにやさしくしなやかに、と念じています。
深夜ワインはペイドックの赤。音楽はハイドンの弦楽四重奏を聴いています。ソフトでしなやかです。そんな深夜の羽曳野丘陵。

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「燃えるキリン」と「燃えないキリン」

「びーぐる」33号に掲載した黒田喜夫についての短い文章をHPにアップしました。こちらです。
http://yamadakenji.la.coocan.jp/kuroda.html

2016年11月14日 (月)

部屋の整理、おもに断捨離

夕方、散歩がてらに近所のスーパーに買い物に行っただけで、あとは書斎の整理をしていました。本棚も気になるのですが、まずは二つ置いてあるワゴンに無秩序に散らばった書類紙類の断捨離。校正ゲラの束なども本や雑誌になってしまえば無用なのですが(最終データはパソコンに入っているし)なんとなく捨てにくくて、どんどん積み上がっていきます。各種書類も同様。古い雑誌などもそうです。もちろん、必要なものは保存しなければいけないので、一つずつ要不要を判断。けっこう時間がかかります。中腰になったり座り込んだりもするので、あちこちの筋肉にも負担が。どうやら、二つのワゴンはほぼ片付きました。次は、机上の書類ですが、これは後日。さらに、溜まりに溜まった詩集などの書籍類が待っています。こちらは断捨離ではなく整理して倉庫に搬入。
書斎整理の合間に野球放送を見ていました。大谷選手の規格外の二塁打すごかった。ドーム球場の天井に吸い込まれる当たりなんて初めてではないでしょうか。球場ルールではホームランだと思うのですが、外国人審判員の方たちには想定外だったのでしょうね。さぞ驚いたことでしょう。
深夜ワインはスペインの赤。音楽はコルトレーンのサックス。このところの定番です。そんな晩秋の羽曳野丘陵。

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2016年11月13日 (日)

秋の當麻寺と當麻曼荼羅と二上山

とても気持ちのいい秋日和なので、當麻寺まで行きました。最寄りの古市駅から各駅停車12分ほどで当麻寺駅です。特に目的があるわけでもなかったのですが、境内を歩いていたらみごとなカエデの紅葉があって驚きました。まだちょっと早いのでは、と。よく見ると、まだ緑の葉をつけたカエデもあります。木によって違うのですね。赤と緑のコントラストがとてもきれいで、これはこれでみごとな紅葉だと思います。
カエデに見とれながら歩いていたら、奥の院で當麻曼荼羅の特別公開をしていることがわかりました。もちろん、本物の當麻曼荼羅は学術研究の場合以外には非公開なので、複製です。當麻寺本堂にもかなり古い複製があるのですが、こちらの宝物殿にあるのはは江戸期のもの。それと、奥の院本堂にはもっと新しい(ということは鮮明な)複製もあります。説明によると、オリジナルと同じ綴織で非常に薄くて軽いとのこと。他にも、仏像などをいろいろ展示していて、なかなか面白く拝観しました。
帰りがけに東の空を眺めたら白い十三夜の月。當麻寺講堂の真上にかかっていて、その手前の中将姫の像とのコンビネーションがあざやか。こんな宵ノ月を中将姫も見ていたのですね。故郷の三輪山あたりを眺めながら。飛鳥では、三輪山から日が昇り、二上山に日が沈みます。その太陽の動きを眺めながら曼荼羅を織っていたのかもしれません。今から1300年以上も昔のことです。
帰り道は、参道を外れて田園地帯を歩きます。ここも恒例。すっかり稲刈りの終わった刈田越しに二上山の威容がそびえています。うっすらと夕雲もかかって。我が偏愛の風景。暗くなるころに駅に着いて、6時前に帰宅しました。
深夜ワインはスペインの赤。音楽は今夜もコルトレーンのサックスを聴いています。そんな晩秋の羽曳野丘陵です。

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2016年11月12日 (土)

書類提出のち演習のち「詩の発見」のち詩集一冊

研究費関連の書類提出のため早めに通勤。食堂でカレーラーメンを食べてから教務課まで片道7分ほど。すぐに終了して、午後の演習に余裕で間に合いました。3年ゼミ終了後は毎年恒例の「詩の発見」制作。4年ゼミ生全員と3年ゼミ生の一部にも手伝ってもらって、無事に終了。新しい印刷機のおかげて作業は今まで以上に楽になりました。なんと冊子のかたちになるように中折りまでしてくれる機械です。この世界も進歩しているのですね。もはや印刷製本機です。6時半に帰宅。
夜は詩集を一冊読了しました。以下はツイッタより。

瀧克則『道隠し』(書肆山田)第一回小野十三郎賞詩人久々の第6詩集は、実に整然とした佇まいの一冊だ。短詩連作も長編詩も、独自の幻視によって異形の風景を立ち上げている。堺市在住の測量士らしく古墳を中心とした地形のモチーフも面白い。とりわけ幻想的叙景詩に特徴がありこの個性は比類がない。
(引用ここまで)

深夜ワインは昨夜と同じ「松並木」。音楽も同じ「バラード」。ようやく週末になってほっとしている羽曳野市民です。秋深し。

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2016年11月11日 (金)

研修のち演習のちコルトレーン

昼休みに人権研修があるので、早めにタクシー出勤。食堂で饂飩を食べてから教室へ。ちょうど間に合いました。終了後は演習授業。これも無事に終わって帰宅。
最寄り駅前の本屋さんに立ち寄ってみたら、先日購入したジャズLPのムック第2巻(ジョン・コルトレーン「ブルートレイン」)があったので購入。このシリーズはどうやらやみつきになりそうです。全巻(85巻)買う気はないけれど。
夜は、詩集を一冊だけ読みました。残念ながら時間切れで寸評は書いていません。これは後日。そんなわけで話題に乏しい木曜日でした。
深夜ワインは南仏ペイドックのChemin de pins シュマン・ド・パン。松の道、日本風にいうと「松並木」ですね。芳醇。フランスワインの中でやはりペイドックが一番コストパフォマンスが良いのではないでしょうか。音楽はコルトレーン「バラード」をCDで聴いています。かいてきな羽曳野丘陵の晩秋。

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2016年11月10日 (木)

講義のち買い物のち校正

水曜は午後早い講義を一つ。終了後、大阪阿倍野ハルカスまで電車で行きました。娘の結婚式当日のための自分の買い物。まずはウイングカラーのワイシャツと礼装用靴下。次に革靴。この20年ほど、もっぱら革は革でもウォーキングシューズを愛用しているのですが、さすがに花嫁の父はこれではまずい。ので、正式の黒の革靴を購入。6時過ぎに帰宅しました。
夜、先日書いた原稿の校正ゲラが届いたので、早速後世、じゃなくて構成、でもなくて校正校正。けっこう長いので、引用箇所の確認などに時間がかかりました。終了して、メールで返信。これでよし。とても良い詩集が届いたのですが、読む暇がありませんでした。これは後日の楽しみに。
深夜ワインはやはり「カインド・オブ・ブルー」を聞きながらシチリアの赤。秋向きの芳醇さが美味です。そんな秋の夜長の羽曳野詩人。

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2016年11月 9日 (水)

オレゴンのち鴨鍋のち詩集一冊

雨の中、バス電車バスを乗り継いで午後遅く出勤。遅い昼ごはんに山菜肉蕎麦を食べてから少々業務。それから講義です。この日の「翻訳文学」の授業は、20年ほど前に訳した絵本「オレゴンの旅」(ラスカル文・ルイ・ジョス絵、セーラー出版社)について。福岡のテレビ局で放送された短い番組も映像で紹介しました。これは当時セーラー出版社に勤めていたTさん(大阪芸大の卒業生です)から送られたもの。原文(フランス語)と訳文を比べながらの講義で、半分ほど終わったところで時間切れ。残りは来週にします。
授業終了後は、業務の続きを少々。帰宅は6時過ぎでした。晩ご飯は鴨鍋。鍋の季節になりましたね。かなり冷え込んできました。
夜は詩集を一冊だけ読みました。以下はツイッタより。

山﨑修平『ロックンロールは死んだらしいよ』(思潮社)短歌を書いている人らしく、随所の詩行に(巻頭作では題名に)短歌を折り込みながら、行分け詩、散文詩、亜散文詩を自在に展開している。音楽をモチーフに使い、また通奏低音に用いながら若者らしい生活ぶりを活写する。荒削りだが新鮮な才能だ。
(引用ここまで)

深夜ワインはボルドーの赤。音楽は昨夜に続き「カインド・オブ・ブルー」です。そんな晩秋の羽曳野詩人。

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2016年11月 8日 (火)

業務のち散歩のちアナログLP

金曜までにまとめないといけない業務を二つ。まず、ゼミ誌「詩の発見」の版下作りです。ほぼデータはまとめてあったので、確認して印刷するだけ。できました。次に、次年度の研究費申請書類の作成。これも途中までできていたので、続きをかたかた。けっこう面倒です。「研究テーマ」「方法」はいいとして「研究目的」「費用との関係」など、全部で5種類の書類を作成します。ま、毎年のことで慣れていますから、どうやら夕方までに完成。これでよし。
夕暮れ近く、近所散策に出ました。途中、子供たちの落書きのある道路を通って、かなり秋の色が濃くなっている古墳公園を抜けて、階段を84段(初めて数えました)降りると市民公演。グランドがあって広々しています。眺望もまずまず。コスモスがそろそろ終わりかけでした。公園の向かいにある市民会館(Lic はびきの)の本屋さんで面白いものを見つけました。なんとLPレコード付きのムック。CD付きのムックはよくありますが、LPとはめずらしい。そういえば、最近アナログ・レコードが静かなブームだそうです。創刊号はマイルス・デイヴィス他による名盤中の名盤「カインド・オブ・ブルー」。完全版です。創刊記念特価で990円。あとは3000円近くなるようですが、それにしてもアナログ・レコードで85枚を隔週でリリースというのは面白い。若い頃はもっぱらクラシックを聴いていいて、ジャズのレコードはほとんどCDでそろえています。LPで聴くジャズの名盤って、まるでジャズ喫茶みたいで楽しい。早速家で聴いてみました。ちがうものですね。やはりアナログ特有の温度というかライブ感があります。このシリーズは時々買ってみよう。
深夜ワインは南仏ペイドックのシラーの赤。ペイドックにしてはやや軽いテイストですが、なかなか美味しい。音楽は、「カインド・オブ・ブルー」を(書斎にはアナログ装置はないので)CDで聴いています。これからリビングのオーディオでLPの方を聴くつもり。そんな秋の夜長のアナログ詩人です。

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2016年11月 7日 (月)

散髪のち夜のち業務

午後遅く、バスに乗って藤井寺の理容院に行きました。先代のときから数えてもう28年になります。さっぱりしたところで外に出たら、もう真っ暗。まだ5時過ぎなのに。日が短くなりました。本当は、この後、電車に乗って買い物に行く予定でしたが、なんとなくその気になれなくて、今回は断念。別に急ぐ買い物でもないので、後日にします。6時前に帰宅。
夜は大学の業務業務。まずゼミ誌「詩の発見」のデータ整理。別冊ではなく手作りの本誌です。毎年のことですが、もう23号になりました。無事に終了。次は次年度の研究費申請書類です。これがかなり面倒。毎年のことですが、あれこれ整理が必要です。まずはこの1年間の研究業績書。これは一応できました。あと研究テーマや内容、それに予算の書類などがあるのですが、ここで時間切れ。あとは後日にします。
深夜ワインはスペインの赤。音楽は今夜もキースのピアノ・ソロ。秋の夜長の羽曳野丘陵より。

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2016年11月 6日 (日)

入試のち料理のち詩集1冊

土曜日ですが、入試業務のためタクシー出勤。いつも見ているコスモス畑は信号待ちがなかったのでうまく写りませんでした。無事に業務をすべて終えて、この日は炊事当番なので帰りにスーパーで買い物して帰宅は6時頃。一休みしてから調理にかかりました。メニューはポークステーキの和風キノコソース。それにレタスとスモークサーモンのサラダ。単簡なものです。そこに家人がトマトを買って帰ったのでサラダにトマト添え。なかなか美味でした。家人にも喜んでいただけたので生硬、じゃなくて成功。
夜は詩集を一冊読みました。以下はツイッタより。

林田悠来『雨模様、晴れ模様』(コールサック社)躁鬱病に苦しむ著者が自らの病を凝視し、病院やグループホームの実態を報告すると共に、周囲の人々への思いを詩にまとめた。第4詩集。後半には、社会模様への姿勢や提言も含み、客観的な姿勢を保ちつつ病と闘う姿がドキュメント風に綴られている。
(引用ここまで)

さて。これで机上の詩集はすべて読み終わりました。ふと気づいてみたら、業務もあれこれ迫っています。「詩の発見」(手作りし)の準備。研究費申請書類。歌曲対訳。それに詩とエッセイ。これ全部11月中の仕事です。一つずつやれば大丈夫。あ、講演の準備もあるんだった。それと娘の結婚式。11月は毎年イベントの多い月ですが、今年は特に混み合っています。せっかくの行楽シーズンなのに残念なことです。11月は残念な月だ。
深夜ワインはスペインの赤。このところ毎晩キース・ジャレットのピアノソロを聴いています。「The melody at night with you」しみじみとしたバラード集です。そんな秋の夜長の羽曳野丘陵。

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2016年11月 5日 (土)

この日も7冊

前日に続いて、この日も一日中詩集詩集詩集。やはり7冊読了しました。以下はツイッタより。

高梁静穂『青の空』名古屋在住の詩人による12年ぶりの第2詩集。青春期に思いを巡らす「Ⅰ」章、日々の暮らしをモチーフにする「Ⅱ」、家族、特に母との生活を主題にする「Ⅲ」章と、整然とした構成の中に独自の淡い抒情を浮かべている。微かな心の襞を丁寧に描き出す手法は抒情詩の王道といえよう。

齋藤恵美子『空閑風景』(思潮社)東京生まれ東京育ち(たぶん)の詩人が、テクノイドに溢れた都市風景から逃れるように幻の時空間を想像し創造する形而上的叙景詩。その風景の中に現れる幻の「あなた」は他者でもあり自己でもありその総体でもある。やがて詩は父母や祖父の体験の幻視へと延びていく。

板垣憲司『落日の駅、水際で呼ぶ人』(思潮社)1947年高知県沖の島生まれの詩人による第一詩集。著者が青年期に馴染んだと思われる詩語と最近獲得したと思われる詩法が融合して、独自の懐かしさと新しさを醸し出している。故郷の島での原体験が長い時を経て現在に結晶した記念碑的作品群といえる。

清水あすか『腕を前に輪にして中を見てごらん』(南海タイムス社)八丈島の詩人による4年ぶり第4詩集。従来からの特徴である八丈島言葉と独特の捻れた品詞用法に加えて、より精密な身体感覚が前面に出てきている。生命全体の象徴としての海がそのまま身体そのものであるかのような詩句が魅力的だ。

橋本篤『どこでも小径』(編集工房ノア)長年認知症の専門医として活動してきた著者の第2詩集。描かれている事柄や人物はすべてフィクションとあとがきに書かれているが、その症例や対応は体験に基づくものだろう。認知症患者の様々な症例を紹介しつつそこに人間の尊厳と崇高を認める眼差しが眩しい。

伊藤浩子『未知への逸脱のために』(思潮社)行分け詩、散文詩、詩的物語から成る全20篇。随所にベンヤミン他の引用があり、哲学的叙述のパラフレーズを思わせるが、あくまでそれらは出発点。表題にあるように「逸脱」のための前提に他ならない。未知の哲学詩への果てしない道の模索が図られている。

文月悠光『わたしたちの猫』(ナナロク社)注目の新鋭第3詩集は全篇が恋愛詩篇。物語の場合と異なって、詩で恋を語る(歌う)にはある種の感傷が必要だが、ここに通常の意味での詠嘆や怨嗟や高揚はない。恋の不可能性を歌っているわけでもない。繊細で微妙な恋愛心理がまるごと詩空間を満たしている。
(引用ここまで)

さて。今日は土曜日ですが、入試業務のため午前中出勤。深夜ワインは早めに始めました。スペインの赤。今夜もキースを聞きながら。そんな羽曳野丘陵も秋たけなわです。

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2016年11月 4日 (金)

文化の日に詩集を7冊読む

「文化の日」なので一日中詩集を読んでいました(文化の日でなくてもだけど)。以下はツイッタより。

和田まさ子『かつて孤独だったかは知らない』(思潮社)ロンドン滞在の半年間に見聞きし嗅ぎ味わった経験を詩空間に凝縮した27篇。石畳の街に馴染みつつ違和を覚え、乾燥した夏のロンドンにどこか湿潤な生活感覚を混ぜ合わせるといった趣きだ。特に意志的な結末と崩壊感覚的な結末の対照が興味深い。

草野理恵子『黄色い木馬/レタス』(土曜美術社出版販売)表題作以下全25篇に「/」で区切った二つの名詞が題名に付く。かなりホラーな趣向のショートショート風物語詩である。特に身体の一部(耳、目、腕など)の着脱のイメージは、重度障害児をもつ母親の無意志的意志による象徴作用かもしれない。

カニエ・ナハ『馬引く男』(私家版)題名もなく左隅2行から詩が始まり(巻末の目次にタイトルあり)二部構成としながら「第二部」に本文がなく、上詰めと下詰を併用し、といった実験的意匠が目に付くが、内容は意外とオーソドックスな叙事的抒情詩だ。巻頭の萩原朔太郎からの引用詩句がその通奏低音。

大森雄介『黒い兎』(オンデマンドスクエア)社会に馴染みながらも違和を抱える中年男性「俺」「僕」が、ふとした日常の隙間に魔の気配を感じて立ちすくむ。恐怖と好奇に引き裂かれつつ異界に吸い寄せられ、結局日常に戻ってくる。素朴な語り口がかえって怪奇性を強くしているといった趣きの作品群だ。

浜江順子『密室の惑星へ』(思潮社)密室の惑星とは宇宙に浮かぶ孤立した地球のことだが、「へ」がつくことで外部からの視線が導入される。全25篇に漲るのは不思議な擾乱と静寂の共存イメージだが、それはいずれも外部視線によって批評と化す。幻視を直視に重ねることによって生じる異形のイメージだ。

おしだとしこ『無明の窓で』(竹林館)著者9冊目の詩集は、穏やかな情緒と淡い後悔と仄かな郷愁の入り混じった、静謐な25篇。特に幼年期への遡行が現在の価値へと結びつくとの思いが強く、確かな人生訓として詩を支えている。時の経緯にひるむことなく書き続けるストイシズムにエールを送りたい。

加藤思何理『奇蹟という名の蜜』(土曜美術社出版販売)散文的な行分けで続かれた比較的長い物語詩15篇。日常生活の描写から始まって一挙に幻想世界へと横滑りして行くのが基本形。シュルレアリスム風の無意識的悪夢劇場といった趣きだが、実は巧みな計算によって構築された物語であることが分かる。
(引用ここまで)

「文化の日」なので、合間に少し料理もしました(文化の日でなくてもだけど)。昼に鶏天うどん(天ぷらは前の晩の残りなので単簡です)。夜はサイドメニューの簡単カプレーゼ(これも単簡)。レタスとトマトとモッツァレラチーズを並べてオリーブオイルと黒胡椒をかけるだけ。どちらも美味でした。
「文化の日」なのでワインも飲んでいます(文化の日でなくてもだけど)。文化って、詩と料理と酒なんですね、自分にとって、たぶん。深夜ワインはフランスのどこかの赤。音楽は(あ、音楽も文化だ)キース・ジャレットのピアノソロ。秋の夜長にしみじみと染み通ってきます。そんな羽曳野丘陵。

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2016年11月 3日 (木)

「びーぐる」依頼状のち詩集3冊

水曜ですが「土曜授業日」ということでオフの一日。特に喫緊の用事もないので、漱石の小説を読んだり(今は「門」)音楽を聴いたり。「びーぐる」の依頼状第2弾を作成したので近所のポストまで。ついでにスーパーで少しだけ買い物。昼間はのんびり過ごしました。
夜は詩集を3冊読了。以下はツイッタより。

吉増剛造『根源乃手』(響文社)全篇が吉本隆明へのオマージュから成る一冊。特に『日時計篇』全篇を書き写す体験から得た詩/批評の「内臓」体験とでも呼ぶしかないエクリチュールには目を見張った。声を文字に移す作業の困難を徹底して意識したドキュメントだ。講演録さえ「詩」にしてしまう詩人だ。

風呂井まゆみ『帰郷 早春の山ゆり』(編集工房ノア)1945年京都府福知山生まれの詩人の第2詩集で第1詩集と姉妹作とのこと。戦後間もない頃の田舎町での生活が静かに描かれ、家族、特に父親の記憶が強く想起される。東京から失意の帰郷を果たした父の内面を想像する詩人の筆は優しく温かい。

佐子真由美『パリ、あの夏ージャン・ピエールを探して』(竹林館)すでに8冊の詩集をもつ大阪の詩人が、パリの街角や名所を撮った雄弁な写真と寡黙な言葉で描いた、まるでフランス映画のようなモノローグ物語。「写真集」とあるが、言葉と写真の立体構成は「写真詩集」と呼んで差し支えないだろう。
(引用ここまで)

深夜ワインはスペインの赤。音楽は今夜もキースを聴いています。そろそろ次の詩を書かないとな、と思い始めている羽曳野詩人の播州、じゃなくて晩秋の夜です。

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2016年11月 2日 (水)

金曜授業のち詩集2冊そういえば朔太郎誕生日

火曜日は講義一つの日ですが、この日は「金曜授業日」ということで演習を二つ。タクシーの車窓から定点観測しているコスモス畑はそろそろ見頃です。授業終了後、通信教育部の卒業制作下書きを3点チェックして帰宅。夜は詩集を2冊読みました。以下はツイッタより。

山田亮太『オバマ・グーグル』(思潮社)すべてウェブページからの引用から成るコラージュ詩は、圧倒的な量感と微妙な繋ぎ方で一つの長編詩として成立しているが、それよりむしろその前後に配された短めの行分け詩に独自の情感が滲み出ているように感じられる。現代詩をめぐるウィキペディア詩も佳作。

野村喜和夫『閏秒のなかで、ふたりで』(ふらんす堂)既刊20冊の詩集からエロティックな作品を21篇集めたアンソロジー。エロスを詩に結びつけるのは古来からの方法だが、現代では意外と珍しい試みであることに気づく。書くことのエロス即ち「詩」が様々にパラフレーズされる詩「葦牙」は秀作だ。
(引用ここまで)

11月1日は萩原朔太郎の誕生日でした。今年で生誕130年。思えば、生誕100年の年に初めて萩原朔太郎論を書いたのが研究同人誌「詩論」でした。3号にわたって書いて、これも初めての単行本になったのでした。長野隆編『萩原朔太郎の世界』(砂子屋書房)です。あれからもう30年か。長野もすでに亡く、共著者の菅谷規矩雄さん、源高根さん、坂東健雄くん、村上善男さんも鬼籍に入り、これを丁寧に書評してくださった杉山平一さんもすでに亡くなりました。時の流れを感じざるを得ません。
などと感慨にふけりながら、深夜ワインはフランスのビュゼの赤。音楽はやはりキース・ジャレットです。今日は水曜ですが「土曜授業日」で休み、次が祝日で金曜は推薦入試準備のため休講ですから、思いがけない4連休です。週末には入試業務が待っているわけですが。そんな秋深し。の羽曳野市民です。

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2016年11月 1日 (火)

住吉大社のち鍋解禁

娘の結婚式の準備の一環で、住吉大社まで衣装合わせに行きました。娘自身のでなく私たち夫婦の衣装合わせです。住吉大社はひさしぶり。時間がなくて、タクシー、電車、タクシーと乗り継いで到着。我が家からわりと近くです。家人の実家の近所。というわけで、以前にも何度か参拝したことはあるのですが、正月などは人が多すぎてよくわかりません。じっくり歩いてみると、とても良い神社です。さすがに伝統の社。衣装合わせはわりと早く終わって、じっくり本宮など(4つあります)を巡って、阪堺電車(大阪に残っている唯一のチンチン電車)に乗って天王寺まで。あとはいつものように近鉄で帰宅は6時すぎでした。
かなり冷え込んできたので、今季初の鍋で晩ご飯。定番の牡蠣豚鍋です。鍋物が美味しい季節になりました。もう11月ですね。
深夜ワインは昨夜と同じ「ジタンの時間」音楽も同じキース・ジャレット・トリオです。秋の夜長は淡々と更けていきます。そんな羽曳野丘陵の住人です。

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